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わたしのかぞく



 熱いドクダミ茶が湯気を立てる湯飲みを勧めつつ、ゾゾは苦笑した。

「突っ込んだのがいけませんでしたねぇ」

「いや、思わず……」

 朱鷺田は湯飲みを手に取ると、慎重に口を付けた。チヨは意識を失っていながらも泣いている波号を撫でてから、 濡らしたタオルで頬と顎に伝った涙も拭いてやった。庭先ではヘラクレスがしょんぼりしていて、触角を下げて巨体 を出来る限り縮めている。夕食と同じように家族全員が卓を囲んでいたが、大きな座卓の中心にあるのは料理が 満載の大皿ではなく、下手くそな字が並ぶ三枚の原稿用紙だった。タイトルは、わたしのかぞく。

「つまりだな、この島というか世界は、はーちゃんの作文の中なんだ。同じ一週間が延々と繰り返している」

 正弘は波号の書いた作文を見下ろし、説明する。

「無限ループっていうか、とにかく時間がいっこうに進まないんだよ。ちょっと古いけど、エンドレスエイトって言ったら 解りやすいかな。あ、今だったら、まどマギかな? 宇宙改変前のさ」

「ヤブキみてぇなこと言うな、マサヨシみてぇな名前と声と性格のくせして」

 庭先で胡座を掻いているイグニスがげんなりすると、正弘はちょっと気恥ずかしげに顔を逸らした。

「流行りものを知っておくのは大事なんだよ、漫画描きは。知らなきゃネタに出来ないし、それに漫画だけじゃなくて アニメも結構好きだし、なのはとまどマギは魔法少女萌えとしては押さえておくべき定番だし……」

「かといって、時間が無限ループしている閉鎖空間であることを知ったところで、手も打てないんだよなぁ」

 イグニスの隣で正座している人型形態のマッハチェイサーがぼやくと、朱鷺田が波号を見やった。

「ところで、俺はなんでどうにもなっちゃいないんだ? さっき、波号が俺を見て何かしようとしたようだが、結局何も 起きずに倒れちまった。あれはどういう理屈なのか、誰でもいいから説明してくれ」

「ああっ、あれはだなぁっ!」

 座卓をひっくり返しそうな勢いで立ち上がったパワーイーグルは、力強く腕を組んで上体を反らす。

「波号が宇宙怪獣戦艦ワン・ダ・バをコピーして得た中途半端な次元超越能力が歪曲した結果っ、波号が一時的に 並列空間接触能力を会得しっ、その結果っ、波号の痛烈な願望によって我らは意識を引っ張り込まれっ、並列空間 の内部に生じた異次元空間に意識を縫い付けられている状態なのだっ! だぁがしかぁっしっ、波号は我らと同様 に不安定な存在でありっ、能力の行使は不可能なのだっ! 使おうとすれば最後っ、心身に過負荷が掛かって気を 失うのだっ! 故にぃっ、波号の精神状態がこの世界の軸となっているのは明確な事実であるのだっ!」

「力任せに言われるとなんとなく納得出来そうなのが怖いな」

 筋は通っている、のかもしれない。朱鷺田が微妙な表情を作ると、パワーイーグルは、ふぬんっ、と座った。

「っであるからしてっ、我らの存在は波号によって成立しているのでありっ、無茶苦茶やると元々の次元に存在する 我らの存在すら怪しくなる危険性もあるのだっ! 歯痒いったらないがっ、波号の切実な願望を無下に出来んのが スーパーヒーローというものだっ! いたいけな子供の気持ちを踏み躙るヒーローなどっ、ヒーローではないっ!」

「それについては、私も同意するとも。我らが妖精の切ない心を引き裂かず、歪曲した時間から脱する術を探ろうでは ないか。この世界の時間と実時間の差はいかなるものかは計りかねるが、あまり長居は出来ぬ」

 相撲の星取り表に見入っているラミアンが言うと、天井から逆さまにぶら下がっているイレイザーが呆れた。

「その割には、ラミアンどのがこの状況を一番楽しんでいるのでござる」

「でも、おらはそっげに嫌いでねぇなぁ、ここも、皆も、はーちゃんも」

 チヨは眉を下げ、波号の乱れた髪を指先で整えてやる。

「おらが生まれたところは山ん中で、海なんか見たことなかったんだいや。そんでな、おらは死んでから百年してから また目ぇ覚ましたすけん、おっ父もおっ母も兄弟もみーんなおらんくなっとった。だすけん、また家族でやいやいする んが楽しいんだいや。綺麗なべべ着て学校行くんも、あったけぇお風呂に入れるんも、毎日腹一杯喰えるんも、全部 嬉しくって嬉しくってなぁ。だども、ちっと寂しいなって思うんは、本物の叢雲様にお会い出来んっつうことかな。こっちに おる叢雲様は、おらがそうだったらええなぁって思うた概念の叢雲様だすけん、お優しすぎるんだいや」

「おれ、は、いや、だ!」

 それまで黙り込んでいたヘラクレスが、急に立ち上がって窓に掴み掛かってきた。

「おれ、は、どうせ、しぬ! じょおう、も、いない! だから、おれ、は、ずっと、ずっと、ずっと、ずっと、ずっと!」

「俺達はそう簡単には死にはしないさ」

 いきり立つヘラクレスを諌めたのは、マッハチェイサーだった。

「考えてもみろよ、これまで書かれてきた話の中に、熱血単細胞キャラとヘタレ敬語キャラが何人登場したと思う?  それでなくても、スターシステムだのなんだのと言い訳をして過去作の登場キャラをモブにしまくっているじゃないか。 俺だって昔はそんな感じだったんだぞ、ギルディオスとレッドフレイムリボルバーの中間辺りの適当なキャラだった けど話が転がるうちに明確な人格が確立しただけなんだぞ?」

 イグニスはヘラクレスの肩に手を置き、やんわりと言い聞かせる。

「私だって本を正せばゲオルグさんの劣化コピーなんですからね? それが今や、こうなりましたけど」

 ゾゾは頬に手を添え、遠い目をする。

「キャラクターのリサイクリング、と言えば多少は聞こえはいいが、要するにワンパターンなんだよなぁ。話の展開も シチュエーションも似たりよったりになるから、どうしたって同じようなキャラを填め込むわけだし。で、たまに新境地を 開拓してみようとチャレンジするんだけど、その度に玉砕しているんだ。次もまた似たような展開で似たような苦難を 乗り越えていくんだろうな……似たような奴らが」

 正弘もゾゾと同じ方向を見上げ、遠い目をした。

「確かに、機械人形が出てこなかった試しはない。この私も例外ではないな」

 ラミアンもまた、二人に倣った。彼らの言葉に、チヨは戸惑う。

「あ、だども、おらんとこには機械人形もカラクリも出てこんかったで?」

「だぁから筆が滑らなかったんじゃないか! こんなことなら世界観全無視してロボでもメカでもサイボーグでもなん でも出しときゃ良かったんだよ! 端っからダークにしすぎたのもあるけど、もっと趣味に走るべきだったんだよ!  どっかで聞きかじった単語をねじ込むにしたって、作者本人の解釈が甘すぎるから表現も描写もかーなーり苦しい ものがあったんだよ! また時代物をやるとしたら、今度はややっこしい戦国時代じゃなくて、大味なカラクリ活劇に してやろうじゃないか!」

 と、なぜか正弘が腰を浮かせて力説したので、ゾゾが訝った。

「それはどこの誰の話ですか」

「いや……俺の描いた漫画の話……」

 羞恥に駆られた正弘が座り直すと、イレイザーも釣られて遠い目をした。

「そういえば、拙者も多次元宇宙にてひどい目に遭ったでござるなぁ……。やられ役でござった……」

「別の話に出るにしても、ヤニのない場所はごめんだな」

 手慰みにタバコを銜えた朱鷺田が言うと、パワーイーグルが意味もなく上腕二頭筋を強調した。

「うわははははははははっ! 俺のように色々と突き抜けすぎると流用のしようがなくなることもあるがなっ!」

「それ、ぜんぶ、けつろん、ちっがーう!」

 会話が脱線に脱線を重ねたことで最大限に苛立ったヘラクレスは、掃き出し窓を力任せに外して放り投げると、 居間へ踏み込んできた。下右足の爪で畳が破れたばかりか、恐るべき重量で床板まで折れ、ツノが天井を破った。 腹部を上下させて荒く呼吸を繰り返したヘラクレスは、寝かし付けられている波号を奪い取り、抱えた。

「おれ、は、いや、だ。しぬ、のも、たのしい、の、が、おわる、のも!」

「おい、どこに行く!」

 イグニスが引き留めようと手を伸ばしたが、ヘラクレスは力強く羽ばたいて満点の夜空へと吸い込まれていった。 水を打ったような静寂が広がり、誰も彼もがヘラクレスの巨体を見つめていた。これはまずい、と誰もが青ざめた。 このメビウスリングの世界を成しているのは他でもない波号であるが、その波号に危害を加えられたら、この世界 がどうなるか解ったものではないからだ。だが、興奮状態にあるヘラクレスから強引に波号を取り返そうとすれば、 ヘラクレスはますます苛立って波号を手に掛けるかもしれない。そうなれば、事態は最悪だ。

「俺に良い考えがある」

 静寂を破ったのは、朱鷺田だった。だが、一同が渋い顔をしたので朱鷺田は反論した。

「事ある事に崖から転がり落ちる司令官を見るような目で俺を見るな!」

「信頼してもいいんですか、朱鷺田さん。あなたはここに来てから、まだ日が浅いですし」

 ゾゾが不安がると、朱鷺田は脂っ気の抜けた短い髪を掻き乱し、波号の作文を見やる。

「要するに、この作文を完成させりゃいいんだろ?」

「俺達が書き加える、ってのは無理だからな。それはずっと前に確かめたが、俺達はその原稿用紙に触れることは 出来ても、いかなる文字も記入出来なかったんだ」

 マッハチェイサーが首を横に振ると、朱鷺田はやや語気を強めた。

「そんな野暮なことはしねぇよ、ガキの宿題に手ぇ出すほど落ちぶれちゃいねぇ。要するに、波号がこいつの続きを 書きたくなるようなことをすりゃいいんだ。遊んで遊んで遊び倒すんだ、思い付く限りに」

「良い考えにしては浅はかではあるまいかね」

 ブルーレイレコーダーで相撲中継の録画予約をしつつ、ラミアンが意見すると、イレイザーが額を押さえた。

「話し合いに参加する気があるのかないのかはっきりするでござる」

「で、遊ぶっつっても、何をどうやるんだいや?」

 チヨが首を傾げると、パワーイーグルが拳を突き上げる。

「無論っ、本能のままにだっ!」

「そんなんで上手くいきますかねぇ?」

 半目になったゾゾが正弘に問うと、正弘は腕を組む。

「生憎、この島には無自覚な世界改変能力者もいなければ少女に無茶苦茶な契約を迫る異星人もいないからなぁ。 でも、朱鷺田さんが来てからのループはまだ一度も起きていないし、もしかするともしかしたりするかも。そもそも、 俺達がループしていると認識しているのは同じメンバーでの一週間が繰り返していると認識しているからであって、 朱鷺田さんが来てからの一週間は始まったばかりだ。だから、朱鷺田さんが来てからの一週間が終わる前に片を 付けるべきだ。朱鷺田さんが来てからの一週間までもがループしてしまったら、今度こそ本当に手に負えなくなる。 イレギュラーメンバーの介入によるルート分岐はループものの定番だもんな」

「なんでもええけど、誰もへーちゃんとはーちゃんを追っかけんのけ?」

 チヨが男達に白い目を向けると、再び静まり返った。皆、誰かが行くだろうと考えていたからである。

「もうええ、おらが行ってくるいや」

 そっけんこったから男はどうしょもねぇんだいや、と愚痴を零しながら、チヨは玄関から出ていった。スニーカーを 履いた軽い足音が遠ざかっていくと、男達は顔を見合わせた。十数秒の気まずい間の後、真っ先に飛び出したのは パワーイーグルだった。これでは俺はヒーローでもなんでもないっ、と喚きながら雨戸を突き破っていった。

「私達も行きますか」

 ズタボロの居間に嘆息しつつ、ゾゾは腰を上げた。

「時代劇をリアルタイムで見られぬのは惜しいが、我らが妖精の心の平穏には変えられぬな」

 ラミアンも立ち上がると、マッハチェイサーがため息のように排気を漏らしながら父親を目で追った。

「放っておいたら、まーたろくでもないことになるだろうしなぁ」

「だが、無策では解決には導けぬのでござる」

 天井から両足を外して畳に飛び降りたイレイザーは、素早くふすまの陰に隠れた。

「けどよ、遊び倒して波号を満足させるっつっても、何をどうやりゃいいんだ? これまでに大体のことはやって きただろ? 海水浴にスイカ割りに花火に夏祭りにうんぬんかんぬん」

 イグニスが両手を上向けると、朱鷺田が正弘を目に留めた。

「そういえばお前、アホみたいな漫画を描いていたな。あれ、使えるんじゃないのか?」

「魔法少女をディスらないで下さいよ、全宇宙に誇るべき日本人の変態的文化の極みなんですから」

 真顔と思しき声色で馬鹿馬鹿しいことを言い放った正弘に、ゾゾが手を打った。

「でしたら、こういうのはいかがでしょう? 我らの能力は失われていませんから」

 ゾゾが思い付いた作戦に、皆、閉口した。だが、そうでもしなければ事態を打開出来ないのは明確な事実であり、 いつまでも同じ時間の中を堂々巡りしているわけにいかないので、思い切った打開策を打ち出す必要があるのも、 また事実だった。てきぱきと皆の役割を割り振っていったゾゾは、正弘に即興で捻り出させた設定と脚本を全員に 叩き込むと、マッハチェイサーにヒーロー同士のテレパシー的な何かでパワーイーグルに連絡を取ってもらって合流 地点を決めてから出発した。結果がどうなるかは解ったものではないが、手をこまねいているよりはマシだ。
 そうでも思わなければ、開き直れない。




 空っぽの学校、空っぽの街、空っぽの島。
 がらんどうの校舎に潜り込んだヘラクレスは、波号を出来る限り柔らかく抱き締めていた。波号の記憶が足りない からだろう、この島にある学校は張りぼても同然だった。外側は立派な鉄筋コンクリート製の建物に見えるのだが、 中身は教室もなければ机も椅子も黒板もなかった。当然、他の生徒もいない。この小学校に通うのは波号だけで、 近所の中学校に通うのも正弘とチヨだけだ。それ以外には子供はいないし、来た試しもない。
 穏やかな潮騒を聞きながら、ヘラクレスは湿った闇の中で巨体を縮めた。力任せに壁を破って入ってきたので、 夜風が吹き込んでくる。それが波号の体を冷やさないように、ヘラクレスは下両足を曲げて少女を出来る限り優しく 抱えた。上両足の間に抱えている波号はまだ目を覚ます気配はなく、苦しげに眉根が寄っていた。

「は、ごう」

 ヘラクレスは波号の頭上に顎を寄せて開くと、ついっと黄色く細長い舌を伸ばし、少女の汗ばんだ額を舐めた。

「おれ、の、じょおう……」

 人型昆虫でありながら、女王の卵を巡る争いにすら荷担出来なかった。人間の手で生み出され、自我を持つ前に 脳を改造され、この世に生を受ける前から生体兵器として死ぬ結末しか許されていなかった。だから、せめて自分の 女王が欲しかった。他の虫の匂いがこびりついた卵では嫌だった。だが、ここには女王の卵もなければ、繁殖を競う 相手もいない。だから、ヘラクレスは緩やかに自我を育てることが出来た。そして、結論を出した。

「おれ、の、じょおう」

 女王の卵を抱いていなくてもいいのではないか、と。

「おれ、の、おれ、だけ、の」

 ヘラクレスの人格を認め、個を認め、生命を認めてくれる相手でさえあれば。

「じょおう……」

 それが、波号だ。この狭くも異常な世界を成り立たせているのが波号であることは本能的に知覚している。彼女の 心の平穏を保ちさえすれば、いつまでも同じ時間が続くと認識している。だが、波号の心が掻き乱されてしまえば、 メビウスリングが途切れてしまう。破壊されてしまう。蹂躙されてしまう。せっかく見つけた心地良い居場所が、無に 帰してしまう。それだけは嫌だ。ヘラクレスがヘラクレスとして生きられる場所は、どこにもないのだから。
 軽い足音が荒い息遣いと共に近付き、小さな人影が入ってきた。ヘラクレスはぴんと触角を立てると、潮の匂いに 混じってチヨの匂いが流れてきた。チヨは呼吸を整えてから、ヘラクレスに近付いてくる。

「へーちゃん」

「くる、な!」

 ヘラクレスは腰を上げて顎を全開にし、威嚇する。

「おれ、は、いや、だ!」

「解るいや」

 チヨは臆さずにヘラクレスの傍に近寄ると、強固な下右足に寄り添った。

「だども、このままじゃいかんすけん、な?」

「う、うううう……」

 言い返せる語彙がなく、歯痒さに唸ったヘラクレスが上体を曲げると、チヨはヘラクレスの顔面へ手を伸ばす。

「だすけんに、ちっと我慢してくんろ。ええ子だ」

 チヨの指先がヘラクレスの顎に触れかけた、まさにその時。

「ようやく見つけましたよ、我らがプリンセス!」

 と、素っ頓狂なセリフを叫んだのは、逆光の中に立つゾゾだった。面食らったチヨが振り返り、ヘラクレスもきょとんと し、騒がしさと光で目を覚ました波号が目を瞬かせながら顔を上げると、スーパーカー形態のマッハチェイサーの ヘッドライトを浴びたゾゾは胸に手を当てて一礼してから、三人に歩み寄ってきた。

「波号さん、今まで黙っていて申し訳ありませんでした。実は、あなたの正体は、本当のお姿は!」

 ゾゾは徐々に語気を強めながら、起き抜けでぼんやりしている波号の手に星形のコンパクトを握らせた。

「世界に愛と平和と恋と夢と幸福とかその他諸々を与えるためにやってきた、魔法の国のお姫様であり!」

 ゾゾが両腕を広げると、逆光の中に他の面々も現れ、扇形に並んで一斉に叫んだ。

「魔法少女ときめきリップルだったのだぁーっ!」

 呆気に取られすぎたチヨは突っ込み損ね、ヘラクレスは開いた口が塞がらず、波号は目をまん丸くした。男達は、 それぞれで激しい羞恥に駆られていたが、意地で踏み止まっていた。それから、たっぷり五分以上が経過した後、 波号は見開いていた目に星を入れて頬を紅潮させ、星形のコンパクトを握り締めて立ち上がった。

「わあ素敵!」





 



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Photo by (c)Tomo.Yun




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