手の中の戦争
War in the Hand





登場人物紹介



鈴木礼子 「私用でヘリ使っちゃいけないし、ていうかその金は国民の血税だし」
主人公。十五歳の中学三年生。特殊演習に参加させられて以降、人生が大いに狂った。
何事にも冷めていて、北斗に対しては特にドライ。読書が趣味で、チョコレートが好き。

北斗 「礼子君を助けられると確信していたからこその行動なのだ」
陸上自衛隊の特殊機動部隊に所属する、人型自律実戦兵器。平たく言えば戦闘ロボット。
根っからの軍人気質で任務遂行を最重視しているが、礼子にだけはどうしても弱い。

南斗 「ほら、オレって自衛隊の切り札じゃん?」
北斗と同型の人型自律実戦兵器で、実質双子の兄。格闘性能が高い、近接戦闘重視型。
言動はちゃらちゃらしているが、兵器としての立場は弁えている。特撮ヒーローが大好き。


神田葵 「自分の腕を信じるのはいいが、過信したら終わりだぞ」
二十七歳。特殊機動部隊の三等陸曹。北斗と南斗の教育係で、礼子の上官でもある。
人が良く真面目な青年だが、締めるところは締める。愛称はカンダタ、または葵ちゃん。

間宮すばる 「そやなぁ。北斗も南斗もえらい負けず嫌いやし」
二十五歳。特殊機動部隊のオペレーターだが、本来は高宮重工人型兵器開発部の社員。
常におっとり、のんびりしているが、コンピューターの腕前はかなりのもの。関西出身。

朱鷺田修一郎 「少しは俺の苦労も考えないか」
四十二歳。特殊機動部隊の隊長。一等陸尉。態度は穏やかだが、言葉は辛辣で手厳しい。
北斗と南斗のことは、あくまでも兵器の一つとして扱っている。愛銃はコルト・キングコブラ。

桜田奈々 「あーいいなー、私も誰かとデートしたあい」
十五歳。礼子のクラスメイトで、小学校からの付き合い。明るく快活な女の子らしい女の子。
性格の懸け離れた礼子と、不思議と気が合っている。恋に恋するお年頃。愛称はなっちん。

グラント・G 「It enjoys that it fights with the Japanese robot!」
米軍が所有する人型戦闘兵器。製造元はシュヴァルツ工業で、既に実戦投入されている。
同型の量産型人型戦闘兵器のリーダーで、Gはジェネラルの略。攻撃的だが陽気な性格。




用語解説



人型自律実戦兵器
高宮重工が開発した全く新しいタイプの人型戦闘ロボットで、自我を持ち、自己進化する。
人間の数十倍の腕力を持ち、感情回路の動作を可能に出来るほどの演算能力を有する。
南斗と北斗の系列である五式は試作段階なので、試験的に様々な機能が装備されている。
現代社会に置けるロボット工学の最先端どころか、十数歩先を進んでいるマシンである。
部品一つ取っても、新開発の特殊合金を用いており、その製造には莫大な資金が掛かる。
人型自律実戦兵器の人格中枢である回路集積体、コアブロックを一つ造るに至っても、
確固たる人格を形成するために必要な経験や感情の積み重ねに時間が掛かってしまい、
量産することは難しいので、南斗と北斗のような完全自立型はあまり製造されていない。

高宮重工
世界に名だたる、日本の大企業。ここ数年、以前から着手していたロボット開発へ特に力を入れ始め、簡略化した人型ロボットの一般販売を行っているが、主な産業は工業用ロボットの製造販売と鉄工業である。人型兵器開発部は高宮重工の中でも特異な部署で、社員の内にもあまり知られていない。間宮すばるは、本来、人工知能担当の研究員の一人である。

シュヴァルツ工業
高宮重工と双璧を成す、ロボット産業を主体とする国際的な大企業。本社はドイツにある。
民間用ロボットの開発に力を入れる高宮重工とは違い、軍事用ロボットの開発が盛ん。
中でも、米軍と共同開発したグラントシリーズの性能は素晴らしく、各方面で有名である。

特殊機動部隊
陸上自衛隊に存在する、人型自律実戦兵器の試験運用と実戦訓練を行うための部隊。
海外派遣任務では何度か実戦を行ったが、日本国内で実戦を行った経験はない。
構成員は少数精鋭で、最前線には、戦闘員である南斗と北斗と神田葵が出撃する。
尚、鈴木礼子は具体的な戦闘能力を有していないので、最前線で活躍することはない。

北斗の拳
言わずと知れた、世紀末の荒廃した世界を舞台にした、常識を越えた格闘バトル漫画。
北斗が心酔し敬愛する漫画であり、特殊機動部隊隊員達が妙に好んでいる漫画。

仮面ライダー
言わずと知れた、主にキックを必殺技とした変身ヒーローが登場する、特撮番組。
南斗がこの上なく憧れているヒーローだが、北斗と礼子はそれほど興味を持っていない。









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