ドラゴンは滅びない




老いたる王



 二人が飛び出したのは、ほぼ同時だった。
 竜らしい部分を九割以上削って人に似せた姿であるためか、ウェイランは思っていたよりも遥かに身軽だった。
だが、応戦出来ない速度ではない。充分、目で追える。ワンフーは真上に高く飛び上がった青年を、見上げた。
頭に蹴りを落とす気なのか、足を曲げている。ワンフーは僅かに目を細めると、足元を強く蹴って跳ね上がった。

「ふん!」

 首をへし折るつもりで突き出した拳は、ウェイランが上体を反らしたせいで空を切っただけだった。

「意外に速いな」

 感心半分に呟いたウェイランは翼を広げて身を翻し、着地した。ワンフーも、そのすぐ後ろに着地する。

「おぬしに褒められても」

 ワンフーは膝を曲げてから伸ばし、勢いを付けた。

「嬉しゅうないのう!」

 拳を広げ、指先に力を込めて太い爪を伸ばす。大きく振りかぶってから腕を振り下ろしたが、再度空を切った。
ひゅっ、と爪先で空気が掠れる。ワンフーは前のめりから姿勢を戻しながらも、ウェイランから目を離さなかった。
ウェイランもまた、手を竜の手へと変化させていた。肌色だった両手は青いウロコに覆われ、爪が伸びている。
ワンフーは腰を捻って、背後のウェイランへと爪を振り抜いた。ウェイランはその場から動かずに、片手を上げた。
火花が散るほどの勢いで、互いの爪が擦れ合う。ワンフーが力一杯爪を振り切ったが、彼の腕は微動だにしない。
それどころか、足元も揺らぎもしない。ワンフーは僅かに戸惑っている間に、ウェイランは足を上げ、腰を捻った。

「魔物如きが!」

 片腕を上げて、その蹴りを防いだ。はずだった。

「ぐうっ!」

 ウェイランの蹴りをまともに受けた右腕の内側で、嫌な軋みがした。同時に、打撲とは違う激痛が右腕を貫いた。
思い掛けない痛みで無防備になった瞬間に、ウェイランの二度目の蹴りが放たれ、側頭部に強く叩き込まれた。
視界が揺さぶられ、己の牙で口中が切れた。ワンフーは、何かの間違いだ、と混乱した頭で必死に考えていた。
獲物のそれとは味が違う血が、舌の上に絡み付く。痺れに似た痛みが走る右腕を下げ、左腕を上げて構えた。

「竜に敵うわけがない」

 翼に空気を孕ませたウェイランは、柔らかく地面に降りた。ワンフーは、苛立ちと焦りを押し殺す。

「じゃったら、なぜおぬしらは人になぞ負けたんじゃ?」

 その言葉に、ウェイランは眉根を歪めた。

「負けたのではない。同族に戦いを潰されたのだ」

「ほう?」

 その間に、ワンフーは右腕に魔力を注いで、折れた骨を繋ぎ合わせた。間に合わせだが、これでなんとかなる。
内出血や痛みまでは消せないが、骨が治ればそれでいい。ウェイランは屈辱に震える瞳で、ワンフーを睨んだ。

「竜王軍将軍であるガルム・ドラグリクは、我らを滅ぼそうとしてきた帝国の首都へ勇ましくも単身で乗り込み、大勝なされた。だが、副将軍であったエドワード・ドラゴニアが謀反を起こし、ガルム将軍の首を狩ってしまった。それさえなければ、我らは勝ち得ていたはずなのだ。それを、あの色無しが!」

 色無し、というのは白竜への罵倒だろう。

「ちゅうと、さっきのオナゴは」

「色無しの妻だ。何も知らぬ子供のくせに、我らの戦いに口を挟むとは許し難い蛮行だ」

「なるほどのう」

 ワンフーは痛みのない左手で、顎をさすった。

「そういえば、お前が私に戦いを挑んできた理由をまだ聞いていなかった。話せ」

 ウェイランは苛立ちと共に愉悦を浮かべた赤い瞳を、細めた。ワンフーは、笑う。

「何、大したことではない。おぬしらが、ちぃと儂らの縄張りを侵しちょるんじゃよ。じゃから、儂はおぬしに勝たねばならんのじゃ。その喉笛を噛み切ろうとも、悪く思うな。悪いのはおぬしらなんじゃからのう」

「なるほど。それは悪いことをした」

 だが、ウェイランの言葉からは微塵も罪悪感は伝わってこなかった。挑んできた相手を、倒したいだけなのだ。
ワンフーが拳を下げると、ウェイランも拳を下げた。互いに仕掛ける間合いを計っていると、高い声が聞こえた。
それは、先程の白竜の少女、リーザの声だった。他にも、男と思しき声も聞こえており、こちらに近付いてくる。
ウェイランは悔しげに舌打ちをして手を下げ、両腕の変化を戻した。城の敷地を、少女と男が駆けてきていた。
少女は、リーザだった。そのすぐ後ろには、西方の医者の着るような服を羽織っている黒竜族の男が走っていた。
リーザは息を切らしながら、二人の元にやってきた。その後ろで立ち止まった黒竜族の男は、ワンフーを見やる。

「ふむ、右腕をやられたか。骨だけではなくて肩も損傷しているようだから、自重したまえ」

 一目で見抜かれたことに驚き、ワンフーは目を見開いた。ウェイランは、すぐさま表情を取り繕う。

「ファイド先生ではないですか」

「ああそれと、首の関節もずれているかもしれんから、診てやろう」

 ファイドと呼ばれた白衣姿の男はウェイランを無視し、ワンフーに近付いた。 

「おぬし、なぜ解る」

 ワンフーが呆気に取られながら呟くと、ファイドはにやりとした。

「私達の方を見た時の首の動きが、見るからに悪かった。ついでに、視線が少し揺れていたからな」

 リーザは顔を強張らせ、ウェイランを睨んだ。

「この方を殺すおつもりでしたわね、ウェイラン様」

「一人では分が悪いと見て、他者の手を借りたか。腰抜けが」

 ウェイランの容赦のない毒舌に、リーザは少しばかり怯えながらも言い返した。

「この方がケガをなさっているかもしれないのですから、お医者様を連れてくるのは当たり前ですわ!」

「城に無断で立ち入ってきたのは、そこの獣だ。悪いのは、それではないのか?」

 ウェイランが顎でワンフーを示すと、ワンフーは一笑した。

「そうやもしれんのう。じゃが、儂らの縄張りを蹂躙したおぬしらも充分悪いではないか」

「とりあえず、ウェイランは気を静めたまえ。それで、そこのワータイガーは私の元へ来たまえ。治療してしんぜよう」

 ファイドは、東竜城の外を指し示した。リーザは両手を組み、ファイドに近寄る。

「お手伝いいたしますわ、ファイド先生」

「好きにしろ」

 興醒めした、と言い捨てたウェイランは、ワンフーに背を向けた。そのまま振り返ることもなく、東竜城に戻った。
ファイドは苦々しげな顔をしてウェイランを見送っていたが、来たまえ、とワンフーに声を掛けてから歩き出した。
リーザはワンフーを興味深げに見つつも、ワンフーを促した。断れる空気ではないので、ワンフーも足を進めた。
それに、折られた右腕がまだ痛んでいる。竜族の情けを受けるのは癪に障るが、この傷は後々にも響きそうだ。
腐り落ちたりしたら、戦えなくなる。ワンフーは二人の竜から感じる威圧感に負けてしまわぬよう、気を張っていた。
また、敗北の情けなさにも負けぬよう、踏ん張っていた。二人の邪魔が入ったせいで、勝負はうやむやになった。
けれど、あれは敗北に他ならない。戦いを始めて間もなくに右腕を折られてしまうなど、王にあるまじき失態だ。
 腹の底で、自己嫌悪が煮え滾った。


 ファイドの診療所は、東竜都の外れにあった。
 東竜都の土地の中に入っているはいるのだが、そのすぐ背後は深い森なので、空気は森の中と変わらない。
診療所の入り口が狭くて入れなかったので、ワンフーは診療所の前に腰を下ろし、二人から手当を受けていた。
ファイドの的確な診察が終わると、リーザは慣れた手付きでワンフーの右腕に添え木をして、布を巻き付けた。
右腕には内出血や腫れを静める薬を塗られ、右肩にも同じ薬を含ませた膏薬が貼られ、その匂いが鼻を突く。
首の関節も、少々荒っぽいが治された。本当に関節がずれていたらしく、治された途端に首の痛みが消えた。
ファイドの慧眼に感心すると共に、あれだけの攻撃でここまで痛手を喰らってしまった現実に打ちのめされていた。
竜とはいえ、ウェイランはただの若者に過ぎないと思っていた。だが、どれほど若くても、竜族は竜族だったのだ。
甘かったのは自分の方だ、と、ワンフーは添え木をされた右腕を見据えた。いつのまにか、驕ってしまったようだ。

「まだ、お名前を聞いていませんでしたわね」

 余った布を手にくるくると巻き付けながら、リーザはワンフーに尋ねた。ワンフーは、素っ気なく答えた。

「ワンフーと呼ばれちょる」

「ああ、君がこの辺りの主か。道理で立派な体をしていると思ったよ」

 魔法薬の入った薬瓶を片付けながら、ファイドは言った。ワンフーは、二人を見渡した。

「おぬしら、なぜ儂を助ける。おぬしらも竜じゃろうに」

「竜族が、皆、ウェイラン様のような性格だとは限りませんわ」

 リーザはにっこりと微笑むと、裾の両端を持ち上げて膝を曲げた。服装は東方だが、仕草は西方のそれだった。

「リーザ・ドラゴニアと申します。以後、お見知りおきを」

「ファイド・ドラグリク。ただの医者だ」

 ファイドはワンフーの前で胡座を掻いたので、リーザはファイドの傍らに座った。

「余計なことをしおって」

 ワンフーが毒突くと、リーザは顔を曇らせた。

「まあ。なぜ、そうお思いになるの?」

「儂はのう、おぬしらから縄張りを取り戻すために戦いに来たんじゃ。あの男の喉笛を食い千切って、その首を引き摺って戻らねばならんかったんじゃ。それを、おぬしらが邪魔をしたばかりに」

 勝負に負けたやるせなさと己への焦燥も混じっていたせいで、ワンフーの口調は必要以上に刺々しくなっていた。
リーザは申し訳なさそうに、肩を縮める。だが、ファイドは表情を変えることなく、ワンフーをじっと見上げていた。

「その件については、私が謝ろう。もっとも、私は東竜都の政治に口を出せる身分ではないから、意味はないがね」

「まあ、儂も縄張りっちゅうんは半分建前じゃがのう。退屈で仕方のうて、戦いとうてならんかったんじゃ」

 ファイドの言い草に、ワンフーは僅かに口元を緩めた。

「なぜですの?」

 不可解げなリーザに、ワンフーはぞんざいに返した。

「鬱陶しいのう。戦いとうなることに、理由なんぞ必要ないわい」

「私には、君らのような連中の頭の構造が理解出来ないがね」

「別にされんでもええわい。儂に用事がないのなら、儂はあの青竜の元へと向かうぞ。まだ夜は長いからのう」

「二度目はないぞ、ワンフー。言ってしまえばなんだが、君らと我々では力の差が大きすぎる」

 ファイドは腕を組み、背を丸めた。

「魔力の最大量もそうだが、まず体重が違うのだよ。我々はこの姿になることで、無闇に巨大な肉体を縮めて魔法で軽量化させているが、基本的な質量はほとんど変わっておらんのだ。君の傷から察するに、ウェイランは一時的にその軽量化を解除して攻撃したんだろう。あれは驕り高ぶってはいるが、それなりに腕は立つからな。あんな打撃をこれ以上喰らってしまえば、間違いなく命を落とすぞ」

「だからなんじゃい」

「君は死にたいのかい?」

 ファイドはやや口調を強めたが、ワンフーは気にしなかった。

「死にとうないわい。じゃから、鍛え上げちょるんじゃて」

「悪いことは言わない。手を引きたまえ。君らと私達が戦えば、ろくなことにはならない」

 ファイドの言葉を無視し、ワンフーは立ち上がった。太い尾をゆらりと振り、二人に背を向ける。

「儂は王じゃ。退かぬのが王たる者よ」

 上に立つ者は、一歩たりとて下がることは許されない。足の下に積み重ねてきたものが、崩れてしまうからだ。
二人の引き留める声が聞こえたが、ワンフーは無視した。王たる者、命が燃え尽きるまで戦い抜くのが当然だ。
ぐつぐつと沸騰する自己嫌悪が、戦意を煽る。今度こそ、ウェイランの喉笛に喰らい付いてみせようではないか。
 後から思えば、これが引き際だった。ファイドの言った通りに身を引いてさえいれば、結末は変わったはずだ。
だが、ワンフーの視界は狭まっていた。退屈な日々が続いていたせいで、荒事しか視界に入ってこなかった。
そのせいで、判断を見誤ってしまった。悔しくて情けなくてたまらなくて、それを発散したくて仕方なかったのだ。
自分でも、ひどく愚かだと思う。だが、もうやり直せない。なぜならこれは、遠い過去の出来事でしかないからだ。
 だから、どれほど後悔しても手遅れなのだ。


 夜明け前。ワンフーは、折れた足を引き摺りながら歩いていた。
 だが、残った足もいずれ壊れるだろう。膝に打撃を加えられてしまったので、体重を支え切れそうになかった。
自分の住処まで持ってくれれば、と願ったが、一歩足を進めるたびに体中の傷口からぼたぼたと血が落ちた。
自分自身の血臭で、鼻は利かない。ぜいぜいと荒げている息のせいで、周囲の音も上手く聞き取れなかった。
また、右目も瞼の上から切られたために、開かなくなった。血とは違うものが流れ落ち、目は潰れたのだと察した。
咳き込めば、折れた肋骨が肺に刺さって激痛が走る。内臓もやられているせいか、口の中に妙な味が広がる。
体を支えるために木に腕を付いたが、その腕も肉が露出するほど切られてしまい、毛並みは赤黒く汚れていた。
生きているのが不思議なくらいだった。草むらに血溜まりと足跡を残しながら進んでいると、前方に影が立った。
 ぴんと伸びた長い耳と突き出た鼻を持ち、茶色い体毛に全身を覆われた、二本足で歩行するオオカミだった。
それは、ダイシェンだった。ワンフーは血生臭さの中に入り交じる彼の匂いを嗅ぎ付けると、鈍い声で呟いた。

「そこを退け」

「負けたのか、ワンフー」

 ダイシェンの言葉と同時に、ざざざざっ、とワンフーの周囲の草むらが割れ、多数のワーウルフが取り囲んだ。

「退かんか。儂は王じゃ」

 ワンフーは、喉の奥から声を絞り出した。だが、ダイシェンの態度は冷ややかだった。

「ワンフー。お前は、もう王ではない」

 ダイシェンの言葉は至極冷静であったが、重たかった。ワンフーは、残っている左目で彼を睨む。

「それを決めるのはおぬしではない、この儂じゃ」

「負けた者は去れ。それが決まりだ」

 ダイシェンが片手を上げると、ワンフーを囲んでいたワーウルフ達がにじり寄ってきた。

「儂はまだ死んでおらぬわ! 傷を癒やし、再び竜へ戦いを挑もうぞ!」

 ワンフーが精一杯の力で叫んでも、その声に威圧感はなかった。ダイシェンは、ワンフーの目の前に立った。

「ならば、その命は私が頂こう。さすれば、お前も文句は言えまい」

「やれるものなら、やってみるがええ」

 ワンフーは最早動かない腕を上げ、半分以上折れた爪を掲げた。ダイシェンは、嘲笑する。

「無様だな、ワンフー」

「そりゃおぬしのことじゃて。儂が弱っておらねば、戦いも挑めぬような腰抜けなんじゃからのう」

「言わせておけば!」

 ダイシェンが飛び掛かると、ワーウルフ達は一斉に離れた。ワンフーは足元は動かさずに、彼を待ち受けた。
しかし、体のどの部分も役に立たない。右足は折れ、左脚の膝は壊れ、右腕は完全に砕かれ、左腕は抜けた。
だが、牙なら口の中に残っている。真正面から向かってきたダイシェンの腕を銜えると、顎に渾身の力を込めた。
ごぎゅっ、と牙の間で太い骨が砕け、自分以外の血の味が溢れ出した。そのまま、肉と筋も噛み切ってしまう。
頭を振り抜くと、ぶちぶちと筋が千切れて更なる血が流れる。ワンフーはダイシェンの腕を、足元に吐き捨てた。
間を置かずに、思わぬ反撃に動揺して片腕を千切られた事実を受け止め切れていない人狼の喉へ喰らい付く。
真っ赤に塗れた牙が、茶色い体毛の中に深く埋もれる。ワンフーは、牙に触れた頸椎を思い切り噛み砕いた。
牙で穴を開けた部分から勢い良く血が溢れ出し、高々と噴き上がる。ワンフーの全身を、新たな血が濡らした。

「…腰抜けが」

 血で詰まった喉を使わずに魔力で喋ったワンフーは、最早意識のないダイシェンを見やった。

「おぬしでは、王にはなれん」

 ダイシェンの首から牙を引き抜き、落とした。すると、ワーウルフ達は、きゃんきゃんと吠えながら逃げ出した。
ダイシェンは両手足を投げ出して転がっており、絶命していた。ワンフーは、足元へダイシェンの血を吐き出した。
舌にこびり付いた体毛と肉片も吐き捨てたが、よろけた。太い木にもたれかかったが、もう足が持たなかった。
そのままずるりと崩れ落ち、座り込んだ。ダイシェンの死体から流れ出した血は、じわじわと広がりつつあった。
 いつのまにか、夜が明けていた。木々の隙間から差し込んだ白い光が、無惨なワーウルフの死体を照らした。
そして、敗北し、死にかけたワータイガーにも光は及んだ。見たくないと思っていても、目に入ってきてしまった。
 強いと思っていたのは、思い違いだったのか。ワンフーは、数々の獣と魔物を切り裂いてきた爪を見下ろした。
だが、両手の爪は、ウェイランとの戦いで砕かれた。爪ごと肉が引き剥がされてしまい、白い骨が覗いている。
全身が痛いはずだが、不思議と痛みを感じていなかった。最後の余力を使ったから、限界を迎えたのだろう。
このまま死ぬのだろう、とワンフーは悟った。敗者は去るのが決まりだ。縄張りからだけではなく、現世からも。
だとすれば、なんと情けない最期だろうか。竜と戦って敗北し、挙げ句の果てには格下の相手に命を狙われた。
長い年月を生きてきた者にしては、だらしない。だが、終わるものは仕方ない。ワンフーは、潰れた右目を閉じた。
 王は、堕ちた。





 


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