アステロイド家族




超新星合体レイラークロス



 艦長室を後にしたレイラは、ぐったりしていた。
 娯楽が少ないから合体して戦え、という無茶な話を取り下げてもらうべくゲルシュタインを訪問したが、甘かった。
事前にフローラが話を通していたらしく、ゲルシュタインは予想以上に乗り気で、是非ともやれ、と笑い転げていた。
明らかにレイラで遊んでいるが、相手が最上位の上司では言い返せず、レイラは文句を飲み下すしかなかった。
 すると、ポケットで情報端末が鳴った。レイラは一旦足を止めて情報端末を取り出し、受信したメールを読んだ。
フローラから、サザンクロスとポーラーベアの可変型機動歩兵のボディの改造に取り掛かった、との報告だった。
徹夜明けで丸一日眠って起きたばかりなのに、エネルギッシュすぎる。凄すぎて、多少距離を置きたくなってしまう。
通常業務を放り出して良いのか、とちらりと思ったが、艦長許可が出ているのだからこれも通常業務なのだろう。
ますます付いていけないが、自分はその当事者なのだ。それを自覚しただけで、レイラは余計に疲れてしまった。
 訓練で気を晴らそうか、と思いながらレイラが情報端末をポケットに押し込めていると、小柄な影が目に入った。
深緑の髪を一括りに結び、すらりとしたツノが二本生えた、少女のような竜人族の女性。リリアンヌ・ドラグリオン。
彼女は通路に設置されている横長の窓から暗黒の宇宙を眺めていたが、レイラの視線に気付いて目を向けた。

「貴様、何か用か」

「護衛隊第四小隊所属、レイラ・ベルナール少尉です」

 レイラが敬礼すると、リリアンヌは窓に背を預けて腕を組んだ。

「そうか、貴様があのイカれた作戦の犠牲者なのだな」

「御存知なのですか?」

 レイラが頬を歪めると、リリアンヌは長い睫に縁取られた瞼を伏せた。

「知るも何も、発案者のカイルは私の伴侶だ。知らぬ方が変だ」

「あ、そうでしたね」

 レイラはリリアンヌに歩み寄ると、リリアンヌはレイラを上から下まで眺め回した。

「確かに、貴様は可もなく不可もないな。容姿は十人並みで実力は中の上、性格も比較的穏やかだと聞いている。だが、それから先がない。職員同士の色恋沙汰にも巻き込まれなければ、護衛隊内の実力争いにも噛まず、中堅とでも言うべきか。下らん付加価値を与えるにはもってこいだ」

「やっぱりそうなんですよね」

 レイラはリリアンヌに倣って、窓に寄り掛かった。彼女はレイラよりも小柄で、ツノを除けば肩程の高さしかない。
だが、整った顔立ちには表情らしい表情がまるで浮かんでいないので、体格に応じた幼さは感じられなかった。

「カイルも疲れておるのだ。あれは腕は良いが、理想に走りすぎて現実を見失うことがあるのだ」

 リリアンヌは嘆息し、年若い夫を憂った。

「救護戦艦のような閉鎖的な環境では、患者にストレスが溜まるのは必然であり、それを全て取り除くのは無理だ。目先の娯楽で発散させても、またすぐにストレスは蓄積する。太陽系出身のアイドル、キャロライナ・サンダーのコンサートはなかなかの成果を上げたが、彼女がこの艦から去ってしまった今では頼れるわけもない。だからといって、なぜ合体なのだ。他にもっと良い考えがあると思うのだが…」

「ですよねぇ」

 レイラは頷き、リリアンヌを見下ろした。

「初めてまともな意見を聞けて安心しましたよ。カイル先生は当然として、フローラ先生も私の馬鹿息子共も艦長も合体しろ合体しろって言うだけで、誰一人としてまともなことを言わないんですよ。だから、私の方がおかしいんじゃないかってちらっと思いましたけど、そうじゃないんですね」

「連中の方がおかしいのだ」

 リリアンヌはきっぱりと言い切ったが、語気を弱めた。

「だが、ここまで来てしまうとどうにもならんな」

「はい?」

 レイラが聞き返すと、リリアンヌは窓の外を示した。直後に警戒警報が発令され、赤いパトライトが点滅した。

「先程から妙な気配がすると思ったら、案の定、イカれた作戦に相応しいイカれた敵が暴れておるのだ」

 リリアンヌの細い指が指し示す宙域に目を凝らし、レイラは仰け反った。訳の解らない物体が暴れていたからだ。
頭部の両脇にピンクドリルを備え、紺色のワンピース状の外装とエプロン状の外装を身に纏った巨大兵器がいた。
肌色の足を振り上げればペチコートのようなものが付いたスカートの中身が露わになり、ご丁寧にパンツも見える。
カーラーを巻いた腕が突き出されれば、その衝撃波で百キロ級の小惑星が破壊され、無数の破片が飛び散った。
片足を曲げてスカートを持ち上げ、くるりと一回転すると、スカートの端から無数のミサイルが発射されて炸裂する。
いずれもリリアンヌ号を包んでいる防御シールドに触れた途端に蒸発したので、攻撃というよりも挑発に近かった。
 どう見てもメイド型の巨大ロボだった。顔付きも兵器らしさはなく、目が顔の半分以上あるアニメ顔というやつだ。
リリアンヌ号の船体と比較して目測してみると、身長はどう見積もっても二十メートル以上あり、巨大も巨大だった。
宇宙にはとち狂ったデザインの兵器を造る者は山ほどいるが、趣味に走りすぎていて尊敬の念すら感じてしまう。
だが、なぜ、こんなものがリリアンヌ号の傍にいるのだ。接近警報は、一瞬も発令されていなかったはずなのに。

「熾烈! 激烈! 猛烈!」

 急に男の声が聞こえた途端、レイラは背後から飛び掛かられた。

「びっぐばーん!」

「うわぁっ!?」

 レイラが慌てて背中に貼り付いた男を振り払うと、リリアンヌは眉根を歪めた。

「貴様、いつまでこの艦にいるつもりだ。早々に退去せぬと、ブラックホールに送り込むぞ」

「いやんもう冷たいんだからぁ、でもそこが好きぃー」

 レイラに振り払われた男は、灰色のコートの裾を翻しながら着地し、黒髪の三つ編みを背中に払った。

「よお、リリアンヌ。人妻になっても相変わらず可ぁ愛いぜぇー」

「…グレン・ルー」
 
 外見と名前を一致させたレイラが後退ると、グレンはにたにたと笑いながらレイラに近付いてきた。

「ステラ・プレアデスをそそのかして次元断裂現象を引き起こしたのは、ちょっとは悪かったって思ってるぜ。そんなにビビることねーじゃん、レイちゃん。次元全体が吹っ飛びかけたせいで、俺もダメージ受けたんだしさー。なー?」

「う…」

 レイラが熱線銃を抜きかけると、リリアンヌはその腕を押さえた。

「止せ。貴様が戦って勝てる相手ではない」

「そりゃ、解ってますけど…でも」

 レイラは熱線銃のグリップを握り締めながら、奥歯を噛み締めた。

「こいつがいなきゃ、私は、中佐を…」

 星間犯罪者、グレン・ルー。三ヶ月前に銀河系を危機に陥れた次元断裂現象の原因を引き起こした張本人だ。
その名を忘れたこともなければ、顔を忘れたこともない。ステラを惑わし、レイラをマサヨシの元へと向かわせた。
そして、レイラはマサヨシらの住まうコロニーを襲撃し、次元断裂現象を発生させる要因を生み出してしまった。
事は収まったが、一度はレイラがマサヨシの造り上げた家庭を壊してしまった。それは、今でも強く後悔している。
だが、この場で戦うべきではないとも痛感していた。ここは救護戦艦なのだから、下手に血を流すべきではない。
戦闘衝動をぐっと堪えたレイラが熱線銃から手を離すと、グレンは満足げに頷き、暴れ回るメイド型ロボを指した。

「そうそう、それでいいんだぜ。レイちゃんが戦うべき相手は、俺の可愛いベッキーちゃんだ。いつもは俺好みのロリメイドなんだが、今日はちょっと巨大化してもらったのさ」

「どういう経緯を経ればそんなことになるのか、理由を説明して下さい」

 レイラは熱線銃を掴まないために腕を組むと、グレンはへらっと笑った。

「んなもん、あるわけねぇだろ。ベッキーちゃんは突如現れた謎の宇宙生命体で、レイちゃん達はベッキーちゃんの魔の手から患者達を守るヒーローってわけだ。ちなみに、ベッキーちゃんには通常攻撃は通用しないからな。レイラークロスに合体しなければ発動出来ない超必殺技、スーパーノヴァアタックしか通じないんだぞ!」

「なんですか、その小学生男子が五分で考えたような必殺技は」

「ちなみに、スーパーノヴァアタックってのは、レイラークロスの全砲門を解放して、合体星剣レイラーソードにありとあらゆるエネルギーを集中させてからじゃないと放てないんだぜ! 勇気とか気合いとか根性とか愛とかその他諸々でパワーアップするから、上手く行けば惑星一つ吹っ飛ばせるぜ! 恒星も行けるぜ!」

「そんなことしたら、私は普通に星間捜査官に逮捕されます」

「大丈夫大丈夫、逮捕されたら俺がなんとかしてやるから」

「星間犯罪者に手助けされてまで生き延びたいと思うほど落ちぶれちゃいません」

 レイラが淡々と切り返すと、グレンは子供のようにむくれた。

「なんだようレイちゃん、もうちょっと話にノッてきてくれよぅ。そんなんじゃ面白くねぇじゃん」

「付き合っておれんわ」

 リリアンヌは白衣を翻して立ち去ろうとしたので、レイラは慌てて彼女の細腕を掴んだ。

「私を一人にしないで下さいよ、リリアンヌ先生!」

「ええい離さぬか、これ以上与太話を聞かされてはこちらまで頭が悪くなりそうなのだ!」

「それは私も同じです! だから余計に一人にしないで下さい!」

 レイラは足を踏ん張るが、リリアンヌは強引に踏み出そうとする。

「ええい、私をそちらに引き込むな! 馬鹿げた計画に関わることを考えただけで頭痛がするのだ!」

 ふんっ、とリリアンヌは腕を振ってレイラの手を払うと、スカートを持ち上げて全速力で通路を駆けていった。
その場に取り残されたレイラは、リリアンヌに縋り付こうと手を伸ばしていたが、彼女の背は遠ざかっていった。
所在のなくなった手を下げたレイラは、恐る恐るグレンに振り返ると、グレンは極上の笑顔で肩を叩いてきた。
 最早、逃げる余地はない。




 そして、三日後。巨大合体ロボが完成した。
 格納庫に収まる全長十メートルの巨体に見下ろされていると、レイラは軽く頭痛を感じて顔を歪めてしまった。
リリアンヌ号に採用された際にレイラが持ち込んだ可変型機動歩兵ではない、別の機動歩兵を改造したものだ。
だが、その原形は止めていない。主役ロボに相応しい金と赤の外装に覆われ、頭部にはアンテナが伸びている。
実用性のない兜飾りに近く、スコープアイも二つに分かれた視野の狭いものになり、顔付きもどことなく人間臭い。
白くいかついマスクの下には、絶対に鼻と口がある。スペースファイターに変形するそうだが、余分が多すぎる。
機首に当たる部分には鳥を思わせるデザインが施され、両翼は真っ赤に塗られ、尾翼は持て余すほどの長さだ。
 そして、レイラ機であるレイラーンの右脇には青と銀の外装に覆われた同規格のサザンクロス機が立っていた。
こちらもまたスペースファイターに可変するのだが、戦闘機のくせに両翼にはレーザーブレードを装備している。
近接戦闘重視、らしいのだが、どう考えても無駄だ。そして、変形後の外見は戦闘機というよりも機械の獣だった。
鼻の突き出た顔、少し尖り気味の耳、爪の生えた四つ足を備えているので、恐らく猫科の肉食獣が原型だろう。
 左脇には、緑と銀の外装に覆われたポーラーベア機が立っており、こちらも当然のことながら可変する機体だ。
例によってスペースファイターだが、レイラーンとサザンクロスに比べて外装が分厚く、ミサイルコンテナが大きい。
主砲もやたらと太く、重たそうで、見るからに船足が遅そうだ。重爆撃機と称される、火力重視の機体らしかった。
ミサイルコンテナには太い爪が生えていて、可変時には足に見えるようになっており、モチーフはクマのようだ。
そして、二機ともレイラーンと似通ったデザインのマスクフェイスだが、二人の本来の顔の面影が垣間見えていた。
 赤い鳥、青いネコ、緑のクマ。その三つが合体する様を考えてみたが、単独で戦った方が見栄えしそうだった。
一体一体が派手なのだから、合体してしまえば色がぶつかり合ってしまい、やかましい色のロボになるだけでは。

「おー、いいのが出来たじゃねぇか」

 その声に振り返ると、護衛隊大隊長にして最強の戦士、ギルディーン・ヴァーグナーが立っていた。

「うちの子が小さい頃に、こんな感じのおもちゃを買ってやったっけねぇ」

 ギルディーンに寄り添っているのは、彼の妻、メリンダだった。外見は黒人女性だが、れっきとしたサイボーグだ。

「しかしまぁ、こんなに派手だと合体する前に撃ち落とされちまうんじゃないのかい?」

「私もそう思うんですけどねぇ…」

 レイラが苦笑いすると、ギルディーンはレイラの肩を叩いた。

「ま、とにかく頑張れや」

「楽しみにしてるよ、レイラ。相手はグレンの子なんだ、手加減せずに撃墜してやりな!」

 メリンダに勢い良く背を叩かれ、レイラはつんのめった。

「あ、はぁ…」

 姿勢を直してから、格納庫の壁に広がるホログラフィーモニターを見上げると、ベッキーの映像が流されていた。
ベッキーがリリアンヌ号に突如襲来してから三日が過ぎたが、それからというもの、その話ばかりが伝えられる。
グレンの説明通り、謎の宇宙生命体という扱いになっているベッキーがいかに恐ろしいか、という話題ばかりだ。
それではストレス解消どころか不安を増長するだけでは、とレイラは懸念を抱いたが、実際その通りになっていた。
職員であっても事の次第を伝えられていない者も多いらしく、護衛隊が戦力不足だと責める者もいたほどだった。
実際、ベッキーは本当に護衛隊の通常攻撃が通用しないので、ワンフーとフリードリヒですらも歯が立たなかった。
ギルディーン・ヴァーグナーに次ぐ実力者である彼らが撤退したことで、尚更与太話の信憑性が高まってしまった。
おかげで、完全にレイラは引けなくなってしまった。レイラークロスで出撃しなければ、事態が収拾出来ないからだ。

「れーいちゃーんっ!」

 サザンクロス機の肩装甲から飛び出してきたのは、その機体を操る張本人、サザンクロスだった。

「レイラくぅうううんっ!」

 そして、ポーラーベア機の肩装甲を蹴って飛び出してきたポーラーベアは、兄と共にレイラの前に着地した。

「合体しようぜ俺達と!」

「合体しようぞ自分達と!」

 サザンクロスとポーラーベアはレイラの手を片方ずつ取り、レイラの手を高く掲げさせた。

「さあ、合体だぁ!」

 二人が声を揃えて叫んだが、レイラは無表情に両手を下げた。

「タイミング合わせの訓練はするけど、セリフの練習は絶対にしないからね」

「そんなこと言わないでさぁ、レイちゃん! ほら、フローラ先生がすっげぇの考えてくれたし!」

 ほれほれ、とサザンクロスはレイラの前に文書ファイルのホログラフィーを映し出したが、レイラは顔を背けた。

「私は言わない」

「名乗りだって、ポーズまできっちりと考え抜かれておるのだぞ! 出撃に備えて訓練せねば!」

 顔を背けた先でポーラーベアが妙な格好を付けるが、レイラは別の方向を向いた。

「だから、私はいいって。やることやればいいだけだし」

「そりゃそうかもしれねぇけどな、レイラ」

 ギルディーンはレイラに歩み寄ると、腰を落として目線を合わせてきた。

「他の連中がここまでお膳立てしてくれたんだ、ちったぁやる気出してみたらどうだ?」

「そうさ。サザンクロスとポーラーベアはともかくとして、フローラは死にそうなほど頑張ってくれたんだし」

 メリンダは積層装甲の甲冑に覆われた大きな胸を張り、機体を仰ぎ見た。

「それに、たまには派手なことをしてみるのも気持ちいいもんさ」

「…そうですか?」

 レイラが眉根を曲げると、ギルディーンは姿勢を戻して笑った。

「二番手に甘んじて生きるのは楽かもしれねぇが、それじゃ物足りないだろ?」

「私は、前に出るような柄じゃないんです。出たところで、力が足りなくて押し潰されるだけですから」

「勿体ない生き方してるぜ、お前は」

 ギルディーンは肩を竦め、両手を上向けた。

「確かに、人間には向き不向きってのがあらぁな。俺が細々した作戦がどうにも苦手なのと同じで、レイラもリーダーシップを取るような柄じゃねぇだろう。だが、お前はこのままじゃ腐っちまうぜ」

「私は自分が思う通りに生きているだけですが」

 レイラが少しむっとすると、ギルディーンは真っ直ぐにレイラを指した。

「宇宙の一つや二つ、お前だったら救えらぁな。それぐらいの意気でやっちまえ!」

「要するに、自信なんて過剰なぐらいが丁度いいってことさ」

 メリンダがもっともらしく頷いたが、レイラはギルディーンの指先から視線を外した。

「それとこれとは違うような気がするんですが」

 セリフとポーズは練習しとけよな、とギルディーンは言い残して立ち去り、メリンダはすかざす夫を追っていった。
三体の合体ロボの前に残されたレイラは、サザンクロスとポーラーベアを見比べ、視線を逸らしかけたが戻した。
 自信を持たずに生きているのは、今に始まったことではない。子供の頃から、達観と言うよりも諦観していた。
期待しないで生きれば、挫折した時に痛みが少なくて済むからだ。生体改造体といえど、遺伝子の個体差はある。
だから、マサヨシのように戦えるわけでもなく、ラルフのように統率力があるわけでもなく、ステラのように賢くない。
上を見上げれば見上げるほど、無力さに苛まれる。諦観するのはただの逃げだと、自覚していないわけがない。
けれど、今更自分を見つめ直したところで何になる。増して、合体したぐらいで、レイラの何が変わるというのだ。
だが、ここで放り出すのは社会人として情けない。そうだ、ただそれだけなんだ、とレイラは自分に言い聞かせた。
 とりあえずセリフとポーズの訓練をする、と二人に言うと、サザンクロスとポーラーベアは喜びすぎて回転した。
手を取り合ってぐるぐる回り続ける二人に背を向け、訓練場に向かいながら、レイラはなんとなくポーズを付けた。
 だが、楽しくもなければ面白くもなかった。





 


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